同居人は国民的アイドル
自分じゃない自分 〜廉side〜
「見て見て!廉くん学校来てる〜♡」
「きゃー、ほんとだ!相変わらずいっけめ〜ん」
教室の隅の方で聞こえる甲高い声。
ちらっと視線を移すと、「キャ〜〜♡」と耳をつんざくような声が上がる。
「………うるせえ」
小さく呟いたその声は、喧騒によってあっけなくかき消されてしまった。
久しぶりに時間が空いたから学校に来てみたけど、決して居心地が良いとは言えないこの場所にイライラが募る。
でも、イライラしてる原因は決してそれだけではない。
────切ったの、今日!!
────おかしくない!?変じゃない!?