同居人は国民的アイドル
「なに?」
「あ、あの…………」
何かを言うか言わないか迷ってるように見えた。
「なに?」
もう一度問いかけると………
「あの…………ほんとに廉くん…?」
…………え?
「そうだけど?」
何言ってんの?いきなり。
「いきなりなん…………」
「今目の前にいる廉くんは、私の知ってる廉くんじゃない」
ピクッと自分の顔が引きつったのがわかった。
「知らないこんなの………」
それと同時に、すっと自分の心が冷めていく。