同居人は国民的アイドル
親友にバレる日 〜廉side〜
「おー、廉。おつかれ」
PV撮影の休憩中、携帯をいじっていると先に休憩に入っていた海翔が声をかけてきた。
「おう」
短く返事をして、また携帯に視線を戻……………そうとすると、前からじっと視線を感じる。
「…………なんだよ海翔」
こいつに見つめられたって嬉しくもなんともないんだけど?
仕方なく携帯から目を離して海翔を見ると、海翔は俺の方をくんくんと犬みたいに何かを嗅いでいた。
「…………お前、何してんの?」
「なんかお前っぽくない匂いすんだよな〜。
女子の香水みたいな」
「!!!」
海翔の言葉に、思わずさっと自分の肩を払ってしまった。
そんな俺の意味のない行動を見て、海翔がニヤリと笑う。