* KING *
あんな酷い 鬼畜な事を言ってた割には やれ風呂に入れ ご飯を食べろと世話を焼きたがる…頭の中身を一度 覗いてみたい。

私がご飯を食べている時に 先輩がお風呂から上がり 上半身裸のパンツ姿で彷徨く。

素敵なボディを見せるのが趣味なの?目に勝手に入る細マッチョは いつ鍛えているのか?自然と出来るものなの?余りにもガン見していたのか

「何?触りたいのか?」

と 訳のわからない事を言われてしまう始末。

「あ、先輩…今ならドライヤーで髪の毛乾かしますが 意地悪な人にはやめますよ?」

ドスドスと無言のドライヤー持参で 私の前に座り込む大きなツンとした大人…私に無理矢理にドライヤー持たせる強引さ。

はいはい、直ぐに乾かしますよ…本当は私が先輩の髪の毛を触りたかったの。素直じゃないから…

「今日だけですよ。こんなに優しい後輩 先輩の側にいて良かったですね… 。」

本当はね、こんなに超絶格好良くて 仕事も出来て 料理やら私のお世話までしてくれる全て完璧な先輩は 世界に1人しかいないんだから…

心の中で 絶賛先輩を褒めちぎる私がいる…

「あ?杏、今日は一緒にベッドで眠るから …優しい後輩は側にいてくれるんだろ?」

はい?何故そうなる?そういう意味じゃな~い。断固拒否だ…

「だって、お前は後輩云々以前に俺の下僕だから 俺の命令には従え…」

絶対おかしいよ…何か違う。いや先輩、信じていいんですか?

健在な男と女が同じベッドで寝て 間違いが起こらない可能性はほぼ0%なのではないの?

私はどうしたらいい?頭をブンブン振り

「私には仕事があるので、その強引かつ超絶えげつない命令は遠慮しておきますね。テヘ///」

と可愛く無理矢理断りを入れたのであった…



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