* KING *
昼からはパターン室に行き、久しぶりにパターン作業をする。

「安藤ちゃん、もうこっちには戻らないのかと思ってたよ。咲本が寂しがってるよ。」

「室長、私が居なくてもパターン室の平和は守られているみたいですよ?」

「ハハ…。そうかもしれない。でも安藤ちゃんがいないと、最近締まらない感がするんだよ。ビシッと言う子いないからね。」

「室長~。私、そんなに言ってました?」

「///杏果…やっと来たんだな。俺に1日一回顔見せしろよ。やる気スイッチが入らないんだよ。」

「咲本さん何寝惚けた事言ってるんです?男は黙って仕事をする。それをスイッチとかふざけたこと言ってるなんて…甘いです。」

「出た。それだよ…安藤ちゃん。やっぱり いると締まるね!流石だよ…」

「///安ちゃん、みんなに愛されてるね…私も大好きだよ…」

「///柚ちゃんありがとう。」

「///俺の愛も受けとれよ。」

「遠慮します。もうコップから愛は並々と溢れ過ぎて困っているので…」

「チェッ…。」

「咲本も安藤ちゃんの前では 軽くあしらわれるとか 大概な扱いだな…。」

パターン室での温度は温かい。私はこの部屋で仕事できる事が嬉しく、ずっと変わらないで欲しいと思った。


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