* KING *
教室に着くと 始まる10分前で、急いでエプロンを付け 手洗いをして消毒をする。

竜野君は別の場所で、体験メニューをするみたいだ。

来ている女の人が みんな竜野君を見ている気がする。確かにイケメン、ジャニーズにいてそうな顔だもんね。

こっちに一度来て

「杏果、それヤバいな…。エプロンって萌え感半端ない。今日は 杏果は何のスィーツ作るんだ?」

「私はね、ミル.クレープで 沢山クレープを焼かなくちゃならないんだ。竜野君はチーズケーキでしょ?私もこの前の体験で、柚ちゃんとそれ作ったんだよ。」

「柚っちも一緒に来たんだ。俺も誘えよ。」

「まさか、竜野君甘いの好きとか知らなかったし。あっ始まるみたいだから 後でね。」


それから、教室で二時間弱 私はひたすらクレープを焼いた。クレープの間にクリームを入れ最後にチョコパウダーを掛けて完成。なかなかの良い出来映えに 満足だ。

ケーキの箱に入れ保冷剤を付け 帰る準備をする。

竜野君はだいぶ前に体験が終わり、先生と話しているみたいだ。


「一緒に帰れる?」

「俺も通うかどうか迷ってるんだ。仕事帰りは無理っぽいけど、土日ならいけそうだしな。杏果は今度はいつ行く予定?」

「うん、次のマカロンのを受けたいから、それがある時かな?」

「マカロン///俺それ好きだ。やっぱ受講しよう。俺今から申し込みするから、杏果先に帰って!お疲れ様。今日はありがとう。」

「うん、お疲れ様竜野君。またね!」

私は ケーキを注意して持ち、家路に向かう。先輩に食べて貰う為に、早く帰りたい。

先輩にわざと内緒にしていたから、びっくりするかな?細やかなサプライズを引っ提げて 早足で 駅に向かうのであった…


< 195 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop