* KING *
「飯の後はシャワーだ。お前調子悪いのか?」

先輩が 私のおでこに手を添え熱を測る…

「いえ、熱もないし 至って元気です…」

普段俺様のギャップ萌えに ジタバタ悶えたい…

「なら、直ぐに行ってこい。バスタオルと着替え用意してるから…」

「はい///」

素直な私もレアだけど、今の私には先輩に歯向かうパワーは根こそぎ持っていかれた状態で…何の疑問も感じずにバスルームに向かった。

シャワーを終え バスタオルで体を拭いて着替える時に、はて?先輩の服を借りちゃうの?とふと 今までの流れがおかしいと思い始めた。

先輩…何考えているか さっぱりわからないよ…恐る恐る部屋に戻ると…

「こっち…」

と手にドライヤーを持つ先輩と目が合う。

あのあの…まさか?ソファーに座らされ 案の定 髪を乾かす先輩がいる訳で…

「手の掛かるやつ…」

何か独り言を言ってる様だけど、しっかりこっちには聞こえてる…

あなた本当に先輩?帰るまでに 何処かで入れ変わったそっくりさんでは?と 私の目がおかしんじゃないかと思う事ばかりが起こり、もうホントやめて欲しいと思った…



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