* KING *
「おはよう。あら?何か今日は暗いじゃない?杏どうしたの?」

いち早く私の事を気付く圭さん。

「凱人、あなた何かやらかした?」

「何で 速攻俺?」

「あら違うの?」

「圭さんおはようございます。先輩は関係ありません。すみませんちょっと、席外します。」

やだ。私…そんなに顔に出てるの?休憩室に行き 自販機でお茶を買って飲む。

「あれ?安藤さん…朝からここにいるの珍しい。俺ラッキーだわ///」

同じフロアの確か 営業の藤木さんだ。

「お疲れ様です。」

「あれ?安藤さんちょっと顔色悪くない?」

「そうですか?」

「安藤さん 残業でいつも遅くまで残ってるの見てるし、無理してるんじゃない?」

「藤木さんこそ、営業さんは帰るの遅いですよね…」

「あれ 俺の名前知ってたんだ。」

「はい。噂とか仕事振りで…」

「マジ?噂は気になるなぁ…」

「藤木さんはイケメンの超絶切れ者って聞いています。」

「ハハ…超絶切れ者って何だよ!」

「どんな仕事も鬼の様に容赦ないって噂ですが…本当 どんな人ですかね…フフ///」

「///ヤバっ」

「はい?」

「///噂のはこれか…。半端ないわ。」

訳のわからない話をしだす藤木さんだったけど、少しブルーな気持ちが浮上した。

「ねぇ、今の仕事楽しい?」

「はいスッゴク。私チーフと圭さんのコラボが 居心地最高なんです。だから頑張って来ます。さっきまで落ち込んでたんですが 藤木さんのお陰で気分揚がりました。ありがとうございます!」

ニコリと手を振る杏果に 藤木は心を持って行かれてるとも知らずに 急ぎ足でCOLOR roomに戻るのであった。




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