* KING *
今日 1日普段あまり行かない ターミナルやSHOPなど、人通りの多い場所に行った。

今の会社に入って 全く息つく暇もなく 先輩に振り回される日々だった為 1人になる時間は殆どなかった。

冷静に考えると、お風呂と寝ている時が 自分の時間だ…。これは、かなりおかしい。先輩が恋人であったとしたら、まだ考えられるが、私は仕事仲間なだけだ。

私四六時中 先輩と一緒にいるんだ。だけど 考えれば考える程 先輩といても自然で 無理をしてない事に気付き 自分でも驚く。

私が先輩を好きだという気持ちを省いたとして、他の人でも こうはならないと思う。

一緒にいても 無言でも 全然気不味い事もない。あれ?不思議だ…多分 圭さんと一緒にいても同じ感じになる自信はない。

そんな事を 1人入ったカフェで思っていた。

夕方まで また目的を持たない店巡りをし だらだらと色々な物を見て過ごし 久しぶりに自分のマンションに帰って来た。

帰ってお風呂に入り 部屋着に着替えて一息付き 疲れたのかソファーでうたた寝をしていたようだ。

電話で起こされ 回りを見ると真っ暗になっていた。仕方なしに電話に出ると…

「おい、早く出ろよ…」

いきなり俺様爆裂の先輩に 苦笑いしながら

「はい、うるさいですよ…」

と、電話を切る…。

だって…

玄関からチャイムとコンコンという ダブルの呼び出し攻撃を受けている。

この人の考える事は 一般人の私には やっぱり理解不能であり だからと言って無視も出来ない状況なので、ため息を付きながら玄関に向かうのであった。






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