* KING *
先輩が帰らないのなら、うちは狭いし 寝る場所もないから、先輩のマンションに行こうかな?

と考えていたら 先輩がシャワーを終え 部屋に入って来た。やっぱり 裸当然のバスタオルを腰に巻いた状態で…

目のやり場に困るってば!!面倒くさくなり、スルーする事にした。

「おい、髪乾かしてくれ。俺は今日1日疲れた。お前の分まで働いたからな!」

え~?嘘ばっかり…圭さんの話しと大分違うと。だけど大人しく先輩の髪を乾かす事にした。

私って健気で優しい…と自分を誉めてあげたい。

あ~だけど先輩の髪は柔らかくて 気持ちいい…ドライヤーなんて 自分の髪を乾かす時しかしないから 初めての感覚…。

「なぁ 明日からも俺の髪乾かせな…決まりな!」

は?勝手に決定するとか どんだけ?こっちが黙っていれば 付け上がるこのKINGに 逆らう事は出来ないのか?いや出来る…

「無理です。私は先輩のお母さんではありませんし、お手伝いでもありません。自分の事は自分でして下さい。大人なんだから…。」

「ちっ。いいだろが…お前のブロー気に入ったんだよ…。ダメか?」

「ダメです///」

何ちょっと気に入ったって言われた位で 喜ぶのよ私。ダメだからね…

ドライヤーを片付けながら 先輩に

「あの、私の部屋には先輩の寝るスペースはないので、先輩のマンションに私も行きましょうか?」

渋々の提案を先輩に告げる。

「何寝ぼけた事言うんだ?ベッドがあるだろ?それ使うし、別に全く問題ない。」

「はぁ?頭大丈夫ですか?ドライヤー掛ける辺りからおかしな言動ですが 熱でやられました?」

「お前がおかしいだろ?一緒の布団で寝るんだよ。簡単だろ?」

全然簡単じゃないし、寧ろ複雑って思ってるのは私だけなんだよね…これが。

先輩のバカ~。言えないけど、言わないけど、乙女の気持ちを混乱させるな!

「はぁ、わかりましたよ。先輩は私のベッドでお休みして下さい。私は今から先輩のマンションに行き あっちで休みます。あっ、明日鍵渡して下さいね。無くしたら承知しませんからね!良かった~解決、解決…スッキリ!」

「スッキリするか。何で離れるんだよ?今日1日 お前居なかったんだから、今は俺の側にいろよ…」

だから…そんな紛らわしい言い方しないでよ。先輩 意味わかってます?先輩は天然なの?返事に困るんだから…

急にグイっと私を引き寄せ 先輩の胸にdiveした。

これどういう状況?私はどうしたら?頭がパンクして プシューってなった…




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