* KING *
暫く固まったままの頭が動き出す…やっと言葉を発した。

「あの先輩、つかぬことをお伺いしますが これはどういうつもりですか?」

「ん?どうもこうもない。足りない物を補っているだけ。」

はい?私には 先輩について行く頭がないのか…足りない物って何だ?

「黙って こうされとけ。ただ、まだ何か違うんだよな…。ん~。」

「足りない物とか、違うとか、私には関係ないんで 先輩離して!」

「うるさい、お前…あんまり言うと塞ぐぞ?」

塞ぐ?前のあれでしょ?

やだやだ…

先輩なんて気持ちも何もないのにキス出来ちゃうから、やられたこっちがダメージ大とか、絶対おかしいんだから…

暫く黙って 先輩に抱き締められていた。

トクントクン 規則正しい音が先輩から伝わる…

あ~そうか。好きな人に抱き締められていると思うから 動揺しちゃう。なら、親とか身内にされていると思う事にした。

知らない気持ちは言わなければ わからないから。先輩結構 罪作りな人なんですよ…

私、苦しいんだから…
これ以上 気持ちに立ち入り禁止。
お願いだから…


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