近くて遠いキョリ
「さぁ、入って」


優希さんに言われ、入れてもらう


「…お邪魔します」


わぁ…

すごい、すごい、すごすぎる



「ここが美希ちゃんの家だよ」


「えー、そんな、全然慣れないと思います」


「少しずつでいいんだよ」


「はい、ありがとうございます!」







「…おーい!悠!美希ちゃんの荷物運んでやってくれ!」


…ん?


…ゆ、悠…?


悠ってもしかして、あの、悠?



…だから、ないって!


なんか、心の中で言い合ってる…笑

悪魔と天使が喧嘩してるみたいに笑






「…え!?」


少し気だるそうにやってきたその人は


やっぱり、悠だった


「…悠?どうしてここに?」


「どうしてって、ここに住んでるからに決まってんだろ。」


「えぇー!ゆ、優希さん?」


隣にいる優希さんを見ると、

しまったって顔してる


「ごめん、美希ちゃん、息子がいるって言ってなかったね(汗)」


「じ、じゃあ、優希さんの息子さんは悠で、この家に住んでるってこと!?」


「それ、今言ったじゃん」


「…だよね…」



「親父、この荷物どこに運べばいいの?」


「あぁ、2階のつきあたりの部屋に。そこが美希ちゃんの部屋になるからな」


「ありがとうございます!」


わたしの部屋があるんだぁ~♡





悠についてくように、わたしも荷物を運ぶ

優希さんは悠に頼んでおけばいいよと言ってくれたけど、さすがにそんなこと出来ないよ(汗)





「…ほら。」


「あ、ここ!?」


「うん」


「え、嘘!ここが部屋!?」


「だから、そうだっての」


「…すごすぎる」


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