無意確認生命体
それを見た私と浅瀬さんは顔を見合わせ、次の瞬間ふたりして同時に笑ってしまった。
美智はひとり状況が飲み込めず、僅かに困惑した後、
「お! アンタらさては! あたしを馬鹿にして盛り上がってやがったなーっ!」
とすぐさま勘ぐってしまい――、
「もおー! こんな悪いしぶちんは、全身こちょこちょの刑に処す! さぁ、ほらハルミ! アンタはこやつを取り押さえなさい!」
――何故か私ひとりが罪を償うハメになってしまった。
うわ!
そのうねうねした手はやめろ!
「お、横暴! えん罪だよ! えん罪! 助けて浅瀬さん!」
「ぷっくくく……。ごめんね、近江さん。今の私にゃ決定権がないのよ」
「わ! わ! この裏切り者! ぎゃーー!」
ああ哀れ、私は狂おしいほど残酷に、ふたりの悪魔の手によって処刑されてしまったのだった。