盗撮教師日記
しかし、そのことを知らない光は話をどんどん進めていった。

「その事件が、本当に正しいかどうかは別として事件について少し説明してくれるかい?」

のほほんとしてそうな八木さんが、そういうとほかのおじさんたちも光たちの話しに耳を傾けた。

「はい。それは、先日僕達が、理科の授業を受けているときに他校の先生方が授業を視察に来ました。その中の1人森本先生という方がいらっしゃり、その人は山岸先生と幼なじみのような関係の人でした。山岸先生は、前任校で森本先生の娘森本さらなさんという方を自殺まで追い込むほどの酷いいじめをしてきたのです。そして、その復讐をしにやってきた森本先生はある1人の生徒にナイフを向けました。幸いその生徒は命に別状はなく意識もありましたが、精神的にダメージを受けてしまいました。
山岸先生のせいで、無関係な人たちばかりが被害にあっているんです。森本さらなさんは、教育委員会のHPに書き込みがありました。ぜひ、見てみてください」

光は、1回深呼吸をし再び話し始めた。

「ですから、たとえ山岸先生のお父さんが文部科学省の偉い人でもここまでやっているとさすがに処分を下さなければならないのでは?前任校で行った行為は、山岸先生のお父さんの顔を立てて10日間の謹慎処分となっただけです。ここまで、精神的にダメージを受けているのにまだ逆らえないんですか?
お願いです。山岸先生を教師という立場からはずしてください。
お願いします」

光を始めとする2年1組の生徒達は深く頭を下げた。

そして、八木さんが口を開いた。
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