盗撮教師日記
「その件に関しては、学校側と教育委員会で話し合わせてもらうよ。君の名前はなんていうかな?」

「石垣光です」

「じゃー光君私は君の顔をきっと忘れないよ」

光以外の生徒達は、この嫌味ったらしい話を聞いて少し光のすごさを改めて感じた。

いつも、冷静沈着で物事を言うときは言う性格だったがここまで物事をはっきり言う日とだとは思っていなかったのだろう。

「それは、光栄です。急に、会議中お邪魔して失礼しました。では、僕達は失礼します」

そういって、光は綺麗な礼をして会議室を後にした。

市役所を出ると、他の生徒達が一斉に光に話しかけた。

「ねぇーどういうことー?意味わかんないんだけどっ」

「もし、これで山岸がずっといたら困るんだけど」

みんなヒカルの発言に反発した。

しかし、小野田だけは光の行動に納得していた。

小さいときから、光はどんなに悪い条件でも確実に自分のイイ条件にすることが出来る完璧な男だと小野田は知っていた。

だから、今回も期待してたのだ。

「文句言われても困るんだけど。でも、結構今回は厳しい。まぁあの女がいなくなるのは当分先のことだと思うけど」

そういうと、スタスタと駅の方に向った。

「「えっー」」

みんなで、光の後を急いで付いていった。

光は、そのとき山岸洋子という存在について考えていた。

教育委員会を敵に回したのだから、内申点は確実に下がるに違いない。

まぁ俺らの思い通りには絶対にならないだろう。

見てろ。山岸洋子。

いつか、お前の存在を消してやるからな。

そんなことを思いながら、駅へと向っていたのだった。

2年1組の生徒達が教育委員会に話を終え、駅に向っている頃山岸洋子はあることをしていた。

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