盗撮教師日記
校長は、それを即座に取った。

電話に出ると急に深刻な顔をして私の方を見た。

「あっはい。わかりました。又決まりましたらご連絡いたします」

そういうと校長は、電話を切って口を開いた。

「山岸先生……今、教育委員会委員長の八木さんから電話がありました。残念ながら、あなたをこの学校に居させることは出来ません」

「「えッ?」」

私と緑川さんは言葉を重ねた。

「それ、どういうことですか?」

校長先生は、お茶を飲んで話し始めた。

「2年1組の生徒達が今日教育委員会に山岸先生をやめさせるよう抗議に行ったそうでです。その結果教育委員会の討論で山岸先生をやめさせる方向で本校に連絡したということですね」

……やはり、予想は的中していたか。

でも、ダレが中心的に……

私は、それを推理していると緑川さんは声を張り上げた。

「ということはですよ?山岸先生は私達父兄が望んでいるようにこの学校から居なくなるということですね」

校長は、深くうなずいた。

緑川さんは、メガネを再び吊り上げ笑顔でしゃべった。

「では、そういう方針でお願いします」

緑川さんは、校長に深く頭を下げ校長室から出て行った。

「山岸先生……さっきお話したようにあなたをこの学校に居てもらうのは大変恐縮なんですが…困るんです。ですから、確実に決定するまで自宅謹慎ということでお願いします」

「わかりました」

私は、あっさり納得した。

やはり、自分のしたことは…間違っていたのかもしれない。

ただ、父親がどうそれを納得するのかが問題だな。

私は、校長室を出てそのまま職員室に入った。

すると、職員室内がざわついた。

何故だろうか――――


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