盗撮教師日記

山岸浩子が新聞を読みながら過去を思い出している中、石垣光も同様新聞を読んでいた。

「ふーん。こいつ親バカじゃん」

そういいながら、コーヒーを飲み再び新聞を目にやった。

「この人、髪真っ白♪ウケるし!!ねっ光？」

小野田は、山岸の父親の頭を触りながら笑っていた。

「何？」

「この人、超お偉いさんじゃん。大丈夫なの？」

「まぁ結果としてよければいい。でも、もうこの人の連載も終わるだろう」

「どうして？」

小野田は、クビをかしげた。

「多分、明後日発売の瞬刊ルネサンスに俺らが教育委員会にいったのが書かれるに違いない」

小野田は、もっと頭がちんぷんかんぷんになっていた。

「ようするに、もうすでに俺らのことは外部に知られている。ということは、山岸の立場もそろそろヤバくなる。ついでに、このおじさんも」

そういうと、光は「もう帰れ。明日学校に行くから」と言って新聞をかたずけいた。

小野田は、静かに部屋を出た。

光は、お菓子とコーヒーを台所に戻し、再び自分の部屋に向った。

「無理だ。あいつには、あぁいったけどこのままじゃ計画通りに過ぎないのは、目に見えている。どうすれば……」

光は、独り言をつぶやき１人で冷静に考えた。

どうすれば、あの女を落とすことが出来るのだろうか。

どうすれば、記者にとどまらずに俺達だけで確実に計画を密行できるか……。

しかし、現実は簡単にいくものではない。

学校には、もう連絡が入っているだろう。

光は、そう想いながらＰＣを開いた。

山岸浩子の父山岸拓朗について調べていた。

山岸拓朗―Ｙamagisi takuro―
昭和２０年５月３日生まれ。
文部科学省大臣。

と基本情報がネット上の百科事典と思われるところに書かれてあった。

調べていると、【盗撮教師日記】というブログが何故かヒットした。

【盗撮教師日記】

名前で人を集めようとしたただの脅しだなと思いながらも開いてみた。

すると――

衝撃的なことが書かれてあった。