今、この瞬間を先生と。


────ガラッ


いきなりドアが空いた音がした。

びっくりした私と緋麻里は、一斉にドアを見る。




「おぉー随分と早い登校だな。まだHR20分前だぞ。」

入ってきたのは大槻先生だった。





「えーっと確か…水野と水原だっけか?」



えっ、、。
私たちはびっくりして目を見開く。



「先生、もう生徒の名前覚えたんですか?」


思わず聞いてしまった。



だって普通に考えたら、今日覚えるとかでしょ?

自己紹介、今日だし。



「なんとなく、だな。
ま、ちなみにお前らはいちばん最初に覚えたよ。」



特進クラスは生徒少ないからすぐ覚えられる。

と、先生は付け足した。




なるほど。

……って、え?




「なんで私たちが1番なんですか?」

「私たちそんなに目立ってましたか?」



私が言うと緋麻里もあとに続いて質問した。



思ってることは同じみたい。

私の言いたい事、言ってくれたよ。
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