今、この瞬間を先生と。

2- 4

結局やることになってしまった。


あそこまで言われたら、さすがに断れない。



なにより、先生に『やって欲しい』と言われて、少し嬉しいと思っている自分がいた。



不思議だ。




「ありがとな。」


私の返事を聞いた先生は、優しく微笑みながらそう言った。





なんだかなぁ。いかにもモテる人って感じ。


通常クラスのパンダさんたちイチコロだよ、これ。





「よーし。水野、とりあえず前出てあいさつ。」



あいさつか…何言おう。


中学のときみんな何言ってたっけ。




名前?



「学級委員になった水野 夏鈴です。」


……名前の次って何いえばいいの。




「私には向いてないと思うんですけど、精一杯やるのでよろしくお願いします。」




全然思いつかなかったから、思ってることをそのまま言った。



正直、学級委員は嫌だけど、中途半端はもっと嫌だ。


やるからにはしっかりとやらなくちゃね。





「頼んだぞ、水野。」


「はい。」
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