海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
『路線間違ったかも。』


そんな風に自分でも思ったけれど、

今更変えようにも頑張ってきた事を捨てる事は出来ないし、

やっぱり、成績が良くて相葉先生が喜んでくれるのは嬉しかったから。


それぞれがどうであれ、いきなり増えたライバルによって私はイライラしていたし、とても不安で弱気になっていて、簡単に自分の心をかき乱される自分自身が嫌になった。


琴美からハッキリ、

「相葉先生の事が好き。」

と、聞いた訳ではない。


ただの“オンナの勘”っていうやつだ。


『もしかしたら、私の勘違いかもしれない。』

『やっぱり私が感じた通りかもしれない。』


そんな風に繰り返し思えば思う程

『事実が知りたい。』

という思いが膨らむ。


私はそれを知った後にどういう事が起きるかという大事な事を全く考えず、自分の思いのままに突き進もうとしていた。


“白黒、決着をつけたがる”

という私の性格は、良いのか悪いのかは分からないけれど、今にも爆発しようとしていたのは確かだった。
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