海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
揺れる想い
卒業式は3月1日。
残りの期間は、約1ヶ月と迫っていた。
2月に入り、私はパレンタインデーに何かをプレゼントする事にした。
『もう、これが最後なのかもしれない。』
そう思うだけで、私はいてもたってもいられなかったんだ。
物を渡してばかりだと相葉先生が気を遣いそうだったので、今回はチョコレートだけにする事にした。
お菓子作りが得意だった事に救われたけれど、本当は、
『前回のネクタイみたいに気に入ってもらえなかったらどうしよう。』
そんな風に怖気付いていたのかもしれない。
検定が終わった事で、最近では相葉先生と話す機会がめっきり減っていた。
『少しの時間でも良いから、話しが出来るきっかけが欲しい。』
そう思っていた私にとって、バレンタインデーというイベントはとても都合が良かった。
「もう、残り1ヶ月だもんねー。」
教室の椅子に座った瑞穂は、片肘を付きながら宙を見上げて呟いた。
「なんかあっという間だったよね。」
感慨深げに梢が私を見つめ、
「そうだね…。」
私は梢に、口元に微笑を浮かべて頷いた。
私の高校生活の大半は、相葉先生の事を思って過ごしていた。
1年生の時は友達を作りたいとか、彼氏が欲しいとか思っていたけれど、恋愛は全く出来なくて。
結局、何も変わらないまま2年生が始まった。
残りの期間は、約1ヶ月と迫っていた。
2月に入り、私はパレンタインデーに何かをプレゼントする事にした。
『もう、これが最後なのかもしれない。』
そう思うだけで、私はいてもたってもいられなかったんだ。
物を渡してばかりだと相葉先生が気を遣いそうだったので、今回はチョコレートだけにする事にした。
お菓子作りが得意だった事に救われたけれど、本当は、
『前回のネクタイみたいに気に入ってもらえなかったらどうしよう。』
そんな風に怖気付いていたのかもしれない。
検定が終わった事で、最近では相葉先生と話す機会がめっきり減っていた。
『少しの時間でも良いから、話しが出来るきっかけが欲しい。』
そう思っていた私にとって、バレンタインデーというイベントはとても都合が良かった。
「もう、残り1ヶ月だもんねー。」
教室の椅子に座った瑞穂は、片肘を付きながら宙を見上げて呟いた。
「なんかあっという間だったよね。」
感慨深げに梢が私を見つめ、
「そうだね…。」
私は梢に、口元に微笑を浮かべて頷いた。
私の高校生活の大半は、相葉先生の事を思って過ごしていた。
1年生の時は友達を作りたいとか、彼氏が欲しいとか思っていたけれど、恋愛は全く出来なくて。
結局、何も変わらないまま2年生が始まった。