海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
――――
―――――…
青山先生と会った時は、いつも帰る前に次の約束をしていた。
次の約束を切り出すのは、殆どの場合が私から。
『青山先生なら、きっと好きになれる。』
そんな思いで週に1~2回会い続けて、4ヶ月程経った頃の出来事だった。
青山先生と約束していたのは、先生の仕事が終わる20時。
先生の自宅近くにある施設の駐車場が、いつもの待ち合わせ場所になっていた。
季節は夏に差し掛かり、
私は薄手のワンピースにカーディガン、サンダルという服装で、青山先生が来るのを今か、今かと待っていた。
今日の予定はドライブ。
どこに行くかなんて、まだ決まっていない。
行く場所なんかどうでも良くて、ただ青山先生と楽しく過ごせればいいと思っていた。
ドライブの時に聞こうと思って用意した、最新ヒット曲を集めたMDや、最近発売されたアルバムCDなども準備万端。
『早く来ないかな…。』
そんな風に思いながら待っていると、暗い駐車場の敷地内とその前の道路に、車のライトが差し込んだ。
「青山先生!」
青山先生には絶対聞こえていないだろうけど、私は呼びかけながら手を振ると、
先生は自分の車を私の車の隣に着けた。
「お待たせ!乗って。」
窓を開けて手招きしたので、私は急いで自分の車から降りた。
「お疲れ様でした。」
そう声をかけながら青山先生の車に乗り込むと、先生はまっすぐ前を見たまま、
「ん。」
そう言って軽く頷いてから、車を発進させた。
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青山先生と会った時は、いつも帰る前に次の約束をしていた。
次の約束を切り出すのは、殆どの場合が私から。
『青山先生なら、きっと好きになれる。』
そんな思いで週に1~2回会い続けて、4ヶ月程経った頃の出来事だった。
青山先生と約束していたのは、先生の仕事が終わる20時。
先生の自宅近くにある施設の駐車場が、いつもの待ち合わせ場所になっていた。
季節は夏に差し掛かり、
私は薄手のワンピースにカーディガン、サンダルという服装で、青山先生が来るのを今か、今かと待っていた。
今日の予定はドライブ。
どこに行くかなんて、まだ決まっていない。
行く場所なんかどうでも良くて、ただ青山先生と楽しく過ごせればいいと思っていた。
ドライブの時に聞こうと思って用意した、最新ヒット曲を集めたMDや、最近発売されたアルバムCDなども準備万端。
『早く来ないかな…。』
そんな風に思いながら待っていると、暗い駐車場の敷地内とその前の道路に、車のライトが差し込んだ。
「青山先生!」
青山先生には絶対聞こえていないだろうけど、私は呼びかけながら手を振ると、
先生は自分の車を私の車の隣に着けた。
「お待たせ!乗って。」
窓を開けて手招きしたので、私は急いで自分の車から降りた。
「お疲れ様でした。」
そう声をかけながら青山先生の車に乗り込むと、先生はまっすぐ前を見たまま、
「ん。」
そう言って軽く頷いてから、車を発進させた。