海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
――――…

大和との久々の再会に心をときめかせた翌朝。


彼よりも少し早く起きた私は、朝食を作って大和を起こしてあげた。


大和は眠そうに目をこすりながら、


「おはよう。」


そう言って、ベッドの端に座る私を引き寄せると“おはようのキス”をした。



「朝ごはん作ったよ。早く食べて支度しないと遅れちゃうよ?」


私の言葉で時計に目を移した大和は、


「やべっ!早く支度しなくちゃ!」


そう言ってベッドから飛び起きると、トーストと目玉焼き、ウィンナーが乗ったお皿が置いてあるテーブルへと向かった。


「いただきます!」


大和は手を合わせた後すぐに、ムシャムシャと頬張り始めた。


そんな彼を見て、また少しだけ幸せな気持ちに浸りながら、私は二人分のコーヒーをテーブルに乗せて彼の向かいに座り、


「いただきます。」

と、大和と一緒に朝食を食べ始めた。


見ていたテレビから目を移した大和は、


「多分、今日も昨日と同じ位の時間に帰れると思う。」


そう言って微笑んでいる。

キラキラした彼の瞳が、私を優しくさせてくれる気がした。


「そっか。今日の夕飯のリクエストはある?」

「えー、何だろう…。」


私の質問に少しだけ考えていた大和は、


「何でも美味しく食べられそう!」

と、嬉しそうに答えた。



「じゃあ…何か考えておくね。」

「うん。…ご馳走様!」


そう言って、また手を合わせた大和に、


「お粗末様でした。」

と、私はペコリと頭を下げた。
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