海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
「もしさくが嫌じゃなかったら、相葉先生の所に行くの、付き合ってくれないかな。」
「え??」
放課後、瑞穂からの突然のお誘いに、きっと私の目はまん丸になっていただろう。
なぜなら、瑞穂にとってワープロは特に熱心に取り組んでいる科目でもないし、簿記なんて大嫌いな科目の一つなのだ。
瑞穂が相葉先生の所に行くような用事なんて、今までの事を考えると特に無いはずだった。
だからこそ、
『私の為に、何かしようと考えてるんだろうな。』
…って事は何となく分かるけれど、驚きの表情を浮かべて瑞穂の顔を見つめる私に、
「この前授業中に配ってたプリント、提出する日に忘れちゃったから早く出さなくちゃいけないんだ。」
そう言ってかばんから取り出したプリントを摘み、ヒラヒラと動かした。
わざと家に忘れてきたのかもしれない。
そうまでして、私が相葉先生と話が出来るようにきっかけを作ろうとしたとしても全然不思議じゃない。
瑞穂はそういう子だった。
だからこそ私は、瑞穂の厚意に甘えようって思ったんだ。
「うん、いいよ。」
そう答えたものの、本当は心の中は不安でいっぱいだった。
『相葉先生は今までと同じように接してくれるんだろうか―…』
そう考えると、悪い結果ばかりを思い浮かべて怖気づきそうになる。
「じゃあ、付き合って。」
瑞穂がそう言ってプリントとかばんを持つと、
「今日は私も行こっと。」
と、生徒会の校内点検当番がお休みの梢も一緒に、3人で教室を出た。
「え??」
放課後、瑞穂からの突然のお誘いに、きっと私の目はまん丸になっていただろう。
なぜなら、瑞穂にとってワープロは特に熱心に取り組んでいる科目でもないし、簿記なんて大嫌いな科目の一つなのだ。
瑞穂が相葉先生の所に行くような用事なんて、今までの事を考えると特に無いはずだった。
だからこそ、
『私の為に、何かしようと考えてるんだろうな。』
…って事は何となく分かるけれど、驚きの表情を浮かべて瑞穂の顔を見つめる私に、
「この前授業中に配ってたプリント、提出する日に忘れちゃったから早く出さなくちゃいけないんだ。」
そう言ってかばんから取り出したプリントを摘み、ヒラヒラと動かした。
わざと家に忘れてきたのかもしれない。
そうまでして、私が相葉先生と話が出来るようにきっかけを作ろうとしたとしても全然不思議じゃない。
瑞穂はそういう子だった。
だからこそ私は、瑞穂の厚意に甘えようって思ったんだ。
「うん、いいよ。」
そう答えたものの、本当は心の中は不安でいっぱいだった。
『相葉先生は今までと同じように接してくれるんだろうか―…』
そう考えると、悪い結果ばかりを思い浮かべて怖気づきそうになる。
「じゃあ、付き合って。」
瑞穂がそう言ってプリントとかばんを持つと、
「今日は私も行こっと。」
と、生徒会の校内点検当番がお休みの梢も一緒に、3人で教室を出た。