海に降る恋 〜先生と私のｷｾｷ〜
修学旅行の説明会が終わった後は、みんなでしおりを作ったり、自由行動の時にどこに行くかを決めたりしながら過ごした。


相葉先生と過ごせる時間が増えそうなだけで私の心は躍り、旅行当日になるまでの日々はとっても楽しかった。


楽しみにしている事が始まる前の時間って、どうしてこんなに楽しいんだろう。


“ウキウキする”って言葉が本当にピッタリだった。


こうして旅行を心待ちにして過ごす日々は過ぎ、ようやく修学旅行当日になった。


その日の朝は、家を出る前に何度も旅行バッグの中身を確認した。


瑞穂と梢と３人で買いに行った服も忘れずに入れたし。

洗面道具にカメラも持ったし。

みんなで作ったしおりも入れた。


「忘れ物はなし！」


バッグのファスナーを閉めながら、既に何回も言ったこの一言の後に


「もう十分確認したんだから大丈夫じゃない？」

と、母は笑っていた。


そして、


「送っていくから。」

そう言って、私を車で学校に送り届けてくれた。
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