海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
そして休み時間になる度に、数人が集まってお喋りに夢中になる。


「あの先生はやだ」とか、「この先生で安心した」とか言いたい放題。


だけどこれは密かな生徒側の特権だと思う。


次の授業はパソコンだった。

就職コースだけの授業だったから、私と瑞穂はパソコン教室に移動しなくてはならない。


コースが違う梢とはバイバイして瑞穂と一緒に教室を移動した。


「パソコン、出来るようになれるのかなー??」


瑞穂は手先が不器用なせいか、何だかとっても不安げな表情を浮かべている。


「きっと大丈夫でしょ。」


私は気楽な気持ちで教室に向かった。


パソコン担当の教師はこの学校でたった一人。


あの、相葉先生だ。


私はあの噂の事もあって、とっても嫌な気持ちを抱えていたけれど


この出会いが私の恋愛も将来も、全てを大きく変えるきっかけになるなんて…


この時の私は、少しも想像していなかったんだ。

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