海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
翌日は予定通り京都から東京へと移動し、東京ディズニーランドに行った。


初めて行く東京ディズニーランドは本当に夢のような世界で、私達のテンションは上がりっぱなし。


「可愛いー!」


私達は、やはりいつもの3人で園内に突入した。


『せっかく来たんだから一つでも多く乗り物に乗りたいし、可愛いお土産だって沢山買いたい。』


3人とも、そう思っていた。


平日のせいか割と人が少なくてラッキーだったけれど、それでも一つのアトラクションで大体40分から、長くて1時間程並び、限られた時間のせいで、ほんの数種類を楽しむのが精一杯だった。


買い物を始めると、可愛いキャラクターが描かれている缶に入ったお菓子やぬいぐるみ、小物を選ぶ手は止まらず、沢山買いこんで超ご満悦だった。


大きなミッキーのぬいぐるみを買って大喜びしていた時の瑞穂の笑顔は、きっと、ずっと忘れないと思う。


そんな風に過ごした時間はあっという間に過ぎ、外は薄暗くなっていた。


「そろそろ行ってみない?」


梢の一言で、私達はパレードが行われる場所へと移動する事にした。


「あ…。」


思わず声が出たのは、それまで園内で見かける事さえなかった相葉先生がいたからだった。


この夢のような場所で、相葉先生は単独行動をしているらしい。


瑞穂も梢も相葉先生の存在には気付いていなくて、私は思わず、


「ごめん!あっちに行こう!」


そう言って、相葉先生がいる方向を指差した。

二人は私が示す先を見て、その意味に気付いてくれた。


「いいよー。」


笑顔で答えてくれた瑞穂と梢と一緒に相葉先生の方に行くと、すかさず私達は先生の隣に立った。
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