To be alive again
喉を鳴らして笑う彼を見て、こっちは頑張って呼んだのに!!と恥ずかしくて余計に頬が火照る。
「んもーーー!!そんなに笑わないでよ!」
「いや…お前に名前で呼ばれるとかウケる」
ツボにはまったといわんばかりに笑う彼。
「ウケるってなに!
自分で言い出したくせに!
ずっと先生って呼んでたのに、いきなり名前で呼ぶの恥ずかしいに決まってるじゃん!!
しかも長いし!
呼びにくいし!!」
まだ笑ってる彼にむかって、翠は一気に捲くし立てて頬を膨らませる。
「わかったわかった。悪かったよ。
こんなにウケると思ってなかった」
大体名前で呼んだらウケるとかなんなわけ?と膨れっ面で睨むと彼は尚もクククと笑ってる。
「もうやだ、絶対名前で呼びたくない」
だって頑張ったのに。
「翠?拗ねるなよ」
ぽんぽんと頭をなでられながら言われて、翠は口を尖らせたまま彼を睨む。