To be alive again
もしも、あの頃。
テーブルの上に写真が置かれた。

ゆっくり置かれていく、その写真を一目見ただけで背筋が凍る。
一枚、また一枚と増えていく度に、悪魔が心臓に指を一本一本、ゆっくりと沿わせていく気がした。

そこには、自分と恋人が写っていたのだから。

『生徒をたぶらかす教師を野放しにして良いのか?』そう書かれている、手紙。

「この写真に写っているのは、君で間違いなのかな?」

言葉を失った唇が震えていた。
どんな返事を返したら良いのかを考えないといけないのに、頭が真っ白になるのを現すかのように、画面が真っ白になった。
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