To be alive again
ドラマは来週へ続いたけれど、真一郎と翠の間に漂う空気は非常に、後味が悪かった。
やっぱり見なきゃよかった…と思っていた。
もう過去の事だけど、立場が同じだった自分たちに重ねてしまうのだから。
「自分でつけといてそんな凹むなよ」
馬鹿だな、と上から降ってくる声に、膨れて上を見上げる。
「だって」
「どーせくっつくだろ。ドラマだし」
「ちがくてぇ…」
違うのだ、凹んでるのはそこじゃないのだ。
「じゃ、何凹んでんだよ」
「あの頃の歳とか考えたら…さ。
高校生ってやっぱり子供だなって…」
ため息混じりにつぶやくと、頭をくしゃくしゃと撫で回される。