To be alive again
眼鏡の奥の切れ長の瞳が細められて、真一郎が翠を覗き込むように屈みこんでクスッと笑う。
「高校生のお前とすぐに付き合いたいかっていうと違ったかな」
やっぱり、先生にとってはあの頃の私は子供だったんだ。
なんとなくそんな気がしていたけれど、やっぱり寂しさを感じてしまう。
うつむいてため息を漏らした翠の耳元で、真一郎が低く囁く。
だけど、俺の側で大人になればいいと思ってたよ。
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+ もしも、あの頃 + end