To be alive again

−−−−−


緊張している翠を真一郎が小さく笑う。

「そんな緊張すんなよ。
家に居るの、渚の息子2人だけだから」

それはそれでどうなんだろう、と思ってしまう。

一応、付き合っている人の実家に初めてちゃんと来たはずなのに。

真一郎の実家、今は真一郎の父と姉の一家の5人が暮らしているらしい。

玄関を開けると、誰が来たのかとリビングから顔を出したのは中学生くらいの少年だった。

「ぅわ、真兄が女連れてる。
どこでだまくらかしてきたの?」

「いうことそれかよ」

口では悪態をつきながらも、興味津々と言った様子の少年に翠は小さく頭を下げた。

「コレ、渚の下の息子。隆成っての」

真一郎に促されるまま、家の奥に足を進める。

…真兄って…呼ばれてるんだ。

なんか、不思議な感じと翠は小さく笑った。
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