Only Three Months

もっと、両親と一緒にいたかった。
一緒に住んでいれば、エドみたいな家族になれたのかな。

…すべては、叔母のせい。
でも、叔母を殺すとかは考えない。
社会的に、叔母の地位を下げさせたい。
叔母にとっての苦痛を、突きつけたい。

コンコンと、ドアがノックされた。
顔を上げたことで、オレが日記の端を握りしめていたことに気付いた。
無意識に、力が入っていた。

エドが、ドアを開けに行く。


「入っても大丈夫か」
「…はい」


サーの言葉に、オレが返事をした。
日記を読んでみて、サーに聞いてみたいこともあった。

サーはベットには座らず、近くのイスに座った。
エドが、ベットに腰掛けているオレの隣に戻ってくる。


「…読み終えたのか」
「はい」
「本が好きなのか？
　それとも、父親のことを知りたかったのか？」
「好奇心です。
　本もよく読みますが」


サーは、何のために部屋に来たんだろう。
何か用事がなければ、来ないはずだ。


「マイクのその好奇心は、日記だけで満たされたのか？」
「…いいえ」
「読み進めていくうちに、きっと誰かに聞きたいことが出てくるだろうと予想していた。
　ただ、マイクもエドも私のところには来なかった。
　部屋に来てみたら、読み終えたところだった。
　マイク、今、何を聞きたい？」


サーの用件は、これだったのか。
読み終えてすぐ過ぎて、あまり頭が整理されていないけど。


「…父親が亡くなったときのことを聞きたいです」
「確かに、気になるだろうな」


サーは、少し考えるように窓の外を見てから、話し始めた。