Only Three Months
オレが壁際から王座を見ているうちに、サーは知り合いに挨拶に行っていた。
ヴィクトリアの中にも、交流のある人はいるらしい。
昔ヴィクトリアに住んでいたときの友人だそうだ。
エドは、オレのそばにいてくれた。
「ちゃんといるね」
「アリーのための舞踏会だからな」
アリーが国民に、自分の無事を知らせるための舞踏会。
王座と反対側、ホールの後ろには、記者やカメラマンなどもいる。
みんながみんな、アリーを近くで見たがる。
アリーの近くで踊りたがる。
でも、王座は遠い。
今までより遠くなったのかは分からないけど、庶民学校での近さと比べると、すごく遠かった。
オレとエドが、王座のアリーの動きをじっと見ていたせいがろう。
アリーが、オレたちに気付いた。
明らかに、顔を動かして、オレと目が合った。
「…音楽を止めてくださる?」
舞踏会で音楽を止めるなんて、閉会するときくらい。
貴族たちも戸惑ってる。
この城に集まってる人が全員、アリーを見てる。
王座に居る国王と王妃も含めて。
初めてアリーに会った日のように、ポケットに両手を入れて。
アリーの言葉を待つ。
「…マイケル・リリー、エドワード・ケリー。
なぜあなたたちがここに?」
名前を呼ばれて、アリーの視線の先のオレたちに注目が集まる。
そのまま、アリーを見返す。
「サーに招待されて、一緒に来たんです」
アリーに向かって敬語を使うのは、すごく違和感がある。
初めて踊ったときから、使わないように言われたから。
アリーの表情から、気持ちが読めない。
こういう公の場所にいるからなんだろう。
ポーカーフェイスというか、アリーの感情が隠されてしまってる。
ヴィクトリアの中にも、交流のある人はいるらしい。
昔ヴィクトリアに住んでいたときの友人だそうだ。
エドは、オレのそばにいてくれた。
「ちゃんといるね」
「アリーのための舞踏会だからな」
アリーが国民に、自分の無事を知らせるための舞踏会。
王座と反対側、ホールの後ろには、記者やカメラマンなどもいる。
みんながみんな、アリーを近くで見たがる。
アリーの近くで踊りたがる。
でも、王座は遠い。
今までより遠くなったのかは分からないけど、庶民学校での近さと比べると、すごく遠かった。
オレとエドが、王座のアリーの動きをじっと見ていたせいがろう。
アリーが、オレたちに気付いた。
明らかに、顔を動かして、オレと目が合った。
「…音楽を止めてくださる?」
舞踏会で音楽を止めるなんて、閉会するときくらい。
貴族たちも戸惑ってる。
この城に集まってる人が全員、アリーを見てる。
王座に居る国王と王妃も含めて。
初めてアリーに会った日のように、ポケットに両手を入れて。
アリーの言葉を待つ。
「…マイケル・リリー、エドワード・ケリー。
なぜあなたたちがここに?」
名前を呼ばれて、アリーの視線の先のオレたちに注目が集まる。
そのまま、アリーを見返す。
「サーに招待されて、一緒に来たんです」
アリーに向かって敬語を使うのは、すごく違和感がある。
初めて踊ったときから、使わないように言われたから。
アリーの表情から、気持ちが読めない。
こういう公の場所にいるからなんだろう。
ポーカーフェイスというか、アリーの感情が隠されてしまってる。