Only Three Months
「身体触られて、問答無用で裸にもされて。
 舐められたり、液体を掛けられたり。
 身動き取れなくさせられて、口に無理やりねじ込んで来たり。
 嫌って言っても、挿入するのを止めてもらえなかった」


姫の顔を見れない。
いわゆる、強姦ってやつ。
同じ男として、そういうことするヤツの神経が分からない。
まして、自分の娘にするとか。


「トムとは行為が終わったらそのまま一緒のベットで寝てたから、
 一緒に寝るのが普通だと思ってたの。
 行為が無くても普通じゃないって分かったけど」


だから、あんな反応だったんだ。
姫のことを、柔らかい目で見れない。
汚れてるとかって思ってるわけじゃなくて、男として、国王と世話係が許せない。


「最近、学校でね、貴族の友達と話してたの。
 その友達は小学校の頃から許婚がいて、両親公認だったから、経験があったの」


さらに、嫌な予感。
その友達から、何を聞いた?


「『ふたりで旅行とか行って、部屋で仲良くするって、本当に楽しいよ』って。
 私にも、『そういう人早くできたらいいのに』って。
 『あんなことして…』って友達が話してくれたんだけど、
 それが全部トムとお父様からされてることに当てはまって。
 そういう仲良い関係の人たちがするものなんだって初めて気づいた」


…気付かない方が、まだよかったのかもしれない。
姫にとって、国王と世話係からされることが全ての情報で、
“姫”だから仕方ないって思えてたかもしれない。


「私には今まで親密になるような男性がいなかったし、将来のためって思ってた。
 でも、マイクと出会って、こんな人もいるんだって思って、
 こういう人とふたりで仲良くしたいって思ったら、
 今まで気持ち悪くて嫌だったトムとお父様が、急に吐き気が出るくらいものすごく嫌になって。
 嫌すぎて反抗してたら、外に出てた」


それで、“いつも通り気持ちよくなることを”とかって言ってたのか。
日常的に、されてたんだろうな。

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