Only Three Months
「アリス、何飲む?」
「アップルティーを」
「マイクの好み、移ったの?」
「もともと好きなの」


エドが、クッキーと一緒に持ってきてくれる。
エドの家に初めはなかったアップルティー。
オレが来るようになってから、用意してくれたんだ。

ソファにエドも座って。
たぶん、エドからは切り出してこない。
オレが意識してるのを知ってるから。


「…エド」
「何?」
「言えよ、オレたち呼んだ理由」
「え?」
「寂しいからってのも本当だろうけど、他にもあるだろ」


真ん中に座るアリーが、オレとエドの顔を見比べてる。
そうなるよな。
エドは、オレにしか声を掛けてなかったし。


「やっと言ってくれる気になった?」
「家来いって言われた時点で避けられない」
「そうでもしないと話してくれないかなって」
「ねぇ、何の話?」


エドは、引くときは引いてくれるけど、強引なときもたまにあって。
でも、この強引さがないとオレはエドに話せない。


「マイクとアリスは、どういう関係なの」
「え、知らないの?」
「知ってるよ、つくり話の方は。
 裏があるでしょ」


アリーがオレを見る。
何も話してないって、首を振る。


「エドには、勘付かれるって思ってたんだ。
 話しても、大丈夫だよ」
「そうなの?」


むしろ、エドには話しておかないといけない。
エドは、大丈夫。
ちゃんと聞いてくれるから。


「昨日みたいなことになったときに、エドに頼らないといけなくなる。
 エドには、知っておいてもらう方がいい」
「…マイクは何もしてないのに」
「そうだよ、いつもそうだから」


アップルティーを1口すすって。


「エド、予想はついてるんだろ?」
「かなり非現実なのはね」
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