Only Three Months
「…マイクは、どうする気なの」
「一緒に居る」
「最後まで?」
「もちろん」


オレはもう、どうやったって逃げられない。
犯罪者に変わりはないんだ。

アリーだって覚悟を決めてる。
徐々に減っていく日を、一緒に過ごすだけ。


「なら、協力する。
 アリスが帰りたくないなら、余計に」
「ありがとう」
「こちらこそ、話してくれてありがと」


平然を装うエド。
アリーには平然に見えてもも、オレには見えない。
すんなり、受け入れられたわけじゃない。


「今まで通りでいいんだよね?」
「ああ」


それ以上、何も言わなかった。
エドは、踏み込んでいけないとでも思ってるんだろうか。
いや、たぶん精一杯なんだ。


「…そろそろ帰る?」
「そうするか」


何をするでもなくアップルティーをすすってるだけの時間がどんどん過ぎていくところだった。
不思議と、居心地が悪い沈黙ではなくて。
エドの持つ雰囲気なんだろうな。


  ☆


家に帰ってきてから、アリーの肩の力が抜けたのに気付く。
しんどかったなら、言ってくれたらよかったのに。

オレからとはいえ、過去をまた人に話したことに代わりはない。
察してあげるべきだったか。


「…エド、いい人ね」
「オレと一緒にいるくらいだからな」


反応に困ったのか、抱き着いてくる。
そんなアリーの背中をなでる。

…いつまで、オレたちは一緒に居られるんだろう。
考えても分からないけど、不安になる。
捜索が進展してなさそうなのも不安で。
謎が多すぎる。

…サーに、電話してみよう。
何か手がかりをくれるはずだ。
< 70 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop