浩太くんの好きな人[浩太side]
教室に入ろうとドアに手をかけると

みのりがまた喋り出した

「裏切られるかもしれないって
勝手に試してるのに、
勝手に怖がってる。
浩太くんはどうしても忘れられない人がいて
その人の代わりとなる人を
ずっと探してたんじゃないかなって
思うんです」

確かに最初はそーだったな。

先輩に似てる雰囲気の人探して

そいつらとつるんで

真剣に付き合うわけでもなく。

傍から見ればただのタラシだ。

傍から見なくたってどこからみても

タラシか。

「でも、浩太はその
どうしても忘れられない人とはちゃんと
区切りを付けたよ」

「だからです。
だから、私たちの最後が見えたんです」

…さい、ご…?

せっかく好きになれたのに?

なんでだよ。

なんでこーなるんだよ。

「…どーゆーこと?」
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