ノラと呼ばれた男【壱】
思いっきり、はしょりながら喋った俺に、







竹松先生は、言いにくそうに口を開いた




「じゃあ……………………お前は、」



「ん?」



「…………いや、なんでもない」









え。何々、言い掛けて止めるとかずるい


今なら何聞いても答えるつもりなんだけどなぁ







ん。まぁ、タダで話す気もないけどね←ぇ




「そー言えばさ、竹松先生と搖って学校で知り合ったの?」


「いや、俺も拾われたんだよ」


「……そう、なんだ」









聞いて良かったのか分からず、思わず下に視線を落とせば…


目の前に座る竹松先生が、くつくつと笑った





え。何。……なんで爆笑?


視線を上げれば、今までで一番いい顔で笑ってて。







ちらちらと、通行人らの視線が痛い。

そーいえば、先生って普通に格好いいんだよね。てか搖と並んで霞まないとか凄い←笑






「昔の話だ。……親が再婚して居場所がなかった時、拾われた



今では、たまに会って食事くらいするしな」











と、やはり笑いながら言う先生。

きっと搖が、先生を支えてたんだね




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