ノラと呼ばれた男【壱】
羽音も「起きとく」発言してたが、気持ち良さげに寝ちゃってるし、

迅なんて眉間に皺寄せながら寝てる。






規則的に「スー……スー」っと、聞こえてくるから微笑ましい。

どんな夢、見てんのかな


「そっ……それだけ、……姫川さんには気を許してる、しょっ、……証拠」







そう言って、彼は丁寧に一礼してから去って行った。


気を許す、かぁ

私、気を許される事なにもしてないけどなぁ








(っと、……の前に…………トイレっ)


どうも私はシリアスな話しが向かない様で←

そっと、藍が洋服を掴んでいた手を離し







静かに席を立つ――――――――――――――……























その行動を後から後悔する事になったのは、少し先の話し。
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