ノラと呼ばれた男【壱】
「足手まといになりたい訳じゃないよ
だから‘’助けて‘’は言わない」
彼等の側は……私の知ってる‘’あの‘’場所とよく似てる
居心地がいいって思う、
「ねぇ、……迅?全ての傷を貴方が背負おうとしなくていいの
迅が苦しくなるよ、」
今日だって、そう。
迎えに来てくれた迅の顔は険しくて、
私が‘’大丈夫‘’って言ったのに、迅は大丈夫そうな顔してなくて、
辛そうで、後悔してる顔だった
――――――――――……俺のせいだ
そう言いたげな顔。
でもね、…………迅、
「私、居ちゃ…………だめかな」