ノラと呼ばれた男【壱】
出てやるもんかと、決めた。




…………………………………………が、

ピンポーン…………ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンッ


決めた………………が、うるせぇっ!!






んだよ、こんな時間に!


酔っぱらいなら捻り潰すっっっ








なんてイライラMAXで勢いに任せてドアを開ければ――――――――――――……














「会いたかったよハニィィィィ♪」




「………………は?」






いや、うん、真顔で言っちゃったわ。


いや、だって、「は?」って展開なんだもん。なんで居んの、この人







てゆーか、さ?


そろそろ放してくんないかな?めっちゃ抱きつかれて身体が痛いんですけど、







「中々、会いに来てくんなかったから会いに来ちゃった」



「帰れ」



「ひどっ!?久々の再会なのにー!!」




嗚呼、失礼しました。

この無駄にテンション高い野郎は湯川 搖-ユガワ ヨウ-



軽く上げていた前髪が崩れ、パラリと落ちる金髪は昔と同様で懐かしい

因みに、これとの関係は腐れ縁の一言が一番当てはまる(笑)




まぁ昔、お世話になってた人なんだけど



(…相変わらず身長高いな、嫌味か?)



などと毒づけば、







「中、入るよ♪お邪魔しまーす」




我が物顔で、人ん家に入る搖と竹松先生で……………………って、……ん?



竹松………………先生!?
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