ノラと呼ばれた男【壱】
「嗚呼、だろうな」


ふぅ、っと息を吐き。暗い空を見上げれば煌めく星が空を飾っていて、綺麗だと素直に思った。


「なんで…………」



なんでアイツなんだ?と言い掛けた言葉を飲み込み…、再度息を吐く。







「え、何々。言い掛けた言葉気になる」


「……うぜぇ」


「ちょ、ひどっ



あ、それより明日は司も付き合えよ」





ニヤッと維持悪く笑う搖。

そんなコイツと比べ、俺の眉間には皺が寄る







「司も明日は一緒にデートな」


「却下」


「却下する事を却下」





だそうです。コイツの脳ミソ1回取り出してみたい、とか思っても言わないが、


まずさ、却下する事を却下するって…





「何様だよ、お前は」



「え?……言わせたい?勿論俺様」



「……滅びろ俺様野郎」


腹立つ奴だな、と毎度思うのに。

毎度振り回されるのに。






毎度、期待してしまう。この冷徹だと言われた男の歩く‘’道‘’に



―――――――――…お前の知らない世界、見たいか?










あの時、言われた言葉が…………、










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