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美緒がいなくなる前と変わらず身支度を整えて、
身を引きずるように学校へ向かう。

ああ、あのポストのところで美緒と待ち合わせしてたな・・・

この学校へ行く途中にあるコンビニ、
美緒とよく行ってたっけ・・・

美緒、雪見だいふく大好きで、
よく買って食べていたっけ・・・

美緒・・・美緒・・・



外の景色を再度見るたび、
美緒との思い出がフラッシュバックして、
私は泣きそうになるのをグッとこらえる。


そして私が所属する2年1組の教室に入って、
窓際の自分の席に着いてぼんやりと外を見る。

耳から入ってくるクラスメートの声は、
美緒が死んだ前と変わらず、
ワイワイと楽しそうだった。

クラスメートといっても、
3年生のクラス替えまでの間、一緒にいるだけの他人同士だから、
たった一人の他人が死んだところで、何も変わらないんだなぁ・・・

実際、美緒の机の上におかれた
花瓶に挿された白い花は、
一か月前から変わってなくて、
既に枯れていた。
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