Butterfly
彼
「もう終わりにしよう」
彼の言葉が静まりかえった車内に響いていた。
何となく分かっていた。
こう言われることも、もう本当に終わりなんだって事も。
女の勘というものは、嫌な予感しか的中しないものなのかと、うんざりする。
こんなにも頭では、冷静だっていうのに
「別れたくない。嫌だ。何でよ。ダメなところ全部直すから。だから別れる何て言わないでよ。お願い。」
行動というものは、とても正直なもので気がついたら、そこら辺のアホなメンヘラ女みたいに彼に泣きついていた。