普通の恋。
〜早くも放課後、正門前にて〜

スズキ「お〜い!佐藤〜!」

ユイ「は、はい!!」

なんで敬語?!
ヤバい、沙希にあんなこと言われてずっとこんな調子だよ。

スズキ「うっしゃっ!んじゃ行くか!」

ユイ「あ、うん。」

私はどこにつれていかれるのか、分からないまま鈴木くんのあとについていく。
私の家とは逆方向の道で、今どこにいるのか分からない。

最初は大通りを歩いていたのが、どんどん進むにつれて細い道になる。

まだつかないのかなぁ…。もう30分ぐらい歩いてるんですけど。
そろそろ体力もちょっと…
ここまで来る間会話一切なし。
気まずいし、早く着いてほしい…。

そう思ってると、一歩先を歩いていた鈴木くんがいきなり止まった。

危なくぶつかりそうになったけど、なんとか踏みとどまった。

スズキ「…ここ。」

私は鈴木くんが指している指の方向に目を移した。

【花屋 ラビット】

…お花屋?
ラビットって店の名前か。

てか、来て欲しい所ってここ?!

スズキ「すいませーん。」

鈴木くんはそういいながら店の中に入っていく。

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