許婚のいいなり
ウチは急いで準備を終わらせてリビングへ。
あいかわらず本を読んでいた。
ウチがじっと見つめていると、その視線に気づいたようで、本を静かに置いてソファに深く座った。
ウチは何やったらいいか分からずその場に立ちつくしていると、こうきの隣をぽんぽんと叩く。
ふとあきらさんを思い出して、さすが親子と思う。
ウチは少し悩んだ末、隣に座った。

「許嫁って、虚しいよな」
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