許婚のいいなり
「もう本文に移ろうかな。おにぎりと玉子焼き、ありがとうね」
「え、ちょっ!」

無視して書き始めると、せんりは「ねぇ」とか、「無視すんなオラァ!」と 脅していたけど、一時すると観念したように僕の部屋から出ていってくれた。

これはまだ、せんりには見せられない。
でも、かけたら1番に見せるんだ。それまでもう少し 待っていて。

何時間たっただろうか。外を見ると真っ暗で、星がいくつか光っていた。

部屋から出ると、せんりは座りながらすぅすぅ寝息をたてていた。
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