君は生徒、愛してはいけない
クリスマス
朝、俺はおばあさんが下から呼びかけてくる声で目が覚めた。
ーーーーしまった。
横を見ると、華は俺の腕の中でまだ眠っていた。
幸運なことに俺も華もちゃんと服を着ていた。
本当によかった、、、。
俺は華を起こさないようにそっと部屋を出て、1階へ降りた。
「あら先生、おはよう」
おばあさんは俺が2階で華と眠っていたことを知っていたようだ。
「おばあさん、本当にすみません!」
俺は心の底から謝った。
生徒の家で、ふたりきりで寝てしまった。
教師として大失態だ。
でも、おばあさんはいつもと同じ柔らかい顔つきで笑った。
「いいのいいの。先生は華ちゃんのこと大事にしてくれるから。
私先生になら華ちゃんをあげてもいいと思ってるのよ」
「でも、、教師としていけないことです。本当にすみません」
「謝らないで。疲れてる先生を呼び出したのは私だから」
ほら、早くご飯食べて、とおばあさんは優しく俺に朝ごはんを出してくれた。
「、、ありがとうございます。」
俺はおばあさんとふたりで食事をした。
「華ちゃんは先生が出てから起こすわね」
おばあさんはいつも華がするいたずら顔とそっくりな顔で言った。
「女同士の話があるの。」
おばあさんはとても楽しそうだった。