君は生徒、愛してはいけない

仕事を終えて、2人のプレゼントを取りに一旦家に帰った。


スーツから着替えて、ふたりが待つ家に向かう。

おばあさんと華は、俺が行くようになってから鍵をかけなくなった。

いつでも自由に入って来て、と家族同然の扱いをしてくれる。

そんなふたりと、今日は初めてのクリスマスだ。


思い返せば春、始業式の日に華とあの店で会ってからいろんなことがあった。


また春が来たら、華は3年生になる。


俺はまた担任になれるのだろうか。


そんなことを考えながら歩いていると、青山家にすぐ着いた。




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